こんにちは。大阪・河内長野の心理セラピストの喜多村純子です。今日は、子育ての悩みでも多い子どもの成績に振り回されてしまう悩みや、子供の成績に関する悩みについてこの問題の本質と解決方法をお伝えしていきます。
良かったら最後まで読んで下さいね。
子供の成績が気になるのは当たり前
さて。子育ての悩みには様々あるものですが、学童期の子育ての悩みで最も多いものは、子供が学校に行けなくなってしまったなどの不登校などの悩みに次いで、子供が勉強をしない、子供が宿題をしない、子供の成績があがらないなどの子供の成績にまつわる悩みもよく聞く話です。
学校の成績と言うのは点数と言う形で目に見える評価がつくものですので、気にならないようにと言ってもなかなかそれは難しいものだと思います。子供が100点を取れば嬉しいでしょうし、30点しか取れなければ心配にもなるでしょう。
ましてやそこに競争などが加われば、お友達は100点を取れたのに自分の子供はまた30点しか取れなかった、などの周りのお子さんとの比較などが加われば、気にするなと言われても難しいというのが親の心情だと私は思います。
なのである程度の不安や心配であれば、それは親心として普通の範疇として受け止めてあげれば良いと私は思っています。ただ、その不安や心配や心の反応が過剰になってしまう場合は、何らかの心理的な原因が考えられます。
子供の成績への不安が過剰になる原因
では改めて、子供の成績に不安が過剰になる、心が振り回されるほど一喜一憂してしまう心理的原因とは何が考えられるのでしょうか。
それは一番多いケースとしては、お父さんやお母さん自身の学歴に対するコンプレックス、またはそれにまつわる幼少期の家族の中での差別や否定(兄弟間で比較されバカにされてきたなど)が多くあげられます。
特に昭和の時代では、男の子は大学に行かすけれども女の子は短大で良いとか、家族の中で優秀な子供だけは大学に行かせるけれどもそれ以外の子供は高校を出たら働かせるなどの教育差別は珍しい事ではありませんでした。
そのため今、子育てしているお母さんやお父さん自身が思うような教育を受けられなかったという挫折感や、それによって就職で苦労をしたという経験や、家族の中で惨めな思いをしたという思い出を抱えている場合も良くあるのです。
その挫折感やコンプレックスや苦労などの感覚を強く抱えている人ほど、子供の成績や学力や学歴に対して思いが強くなるという傾向が現れるのです。
社会に出てから自分のような惨めな思いをさせたくない
子供の成績が悪いと自分まで親や親せきからバカにされる
など、自分自身の惨めさや劣等感を感じる事への恐怖から子供の成績に強い反応が出てしまうということはよくあることです。
教育虐待と親の劣等感の関係
人は恥や劣等感を感じることを避けたい生き物です。
人からバカにされないように、ダメな奴と思われないように、人からちゃんとした人と見られるように頑張るという経験をした人は少なくないと思います。
特に子供の教育に熱心で勉強をさせようとする親御さんには、この恥の恐怖が強い傾向があり、自分自身に対しても厳しすぎたり子供の頃から人にバカにされないように頑張ってきたという人が少なくありません。
職場などでも人から批判されないように、失敗しないように気を張っているタイプの人です。
子供の成績に感情的になる、あるいは過剰に反応が起きる恥や劣等感の強い親御さんたちは、自分自身もまた常に周りにバカにされないように気を張りながら生きているタイプの人が多いため、その厳しさが子供にも向けられがちになり、教育虐待とも言われるほどの厳しさで子供を追い詰めてしまう場合が多いのです。
多くの教育虐待の背景には親自身の恥や劣等感の問題があると、私は沢山のセラピーの現場を見てきた経験から感じています。
劣等感の問題の解決とは
では、その劣等感や恥の問題は具体的にはどうしたら解決出来るのでしょうか。具体的には下記の方法でこの問題は解決していけると私は考えています。
- 幼少期の家族関係で起きていた自分自身の問題を知る事
- 恥や惨めさや劣等感の感覚をセラピーで緩めていく事
- 出来る事と出来ない事があるのがありのままの人間だという感覚を手に入れていく事
- 人からの評価によって自分の価値を決める考え方を手放していく事
などなどが挙げられます。
そして忘れて欲しくない事は。今、子育てに悩み子供の成績に一喜一憂しながら、自分自身の恥の恐怖や劣等感から過剰に頑張りすぎているお父さんやお母さんたちは、そもそも十分頑張ってきた過去があること、そして今現在も自分の出来る事をして出来ていることが沢山あるはずだという事実に気付くことが大事なのです。
過去の傷つきによって自分は人と比べてダメな人間だという認知を持ってしまったことは不幸な事ですが、その認知は今の自分が出来ている事や現実に成してきた事実を見つめて受け入れなおす事で、そのゆがみは整えていく事が出来るのです。
良い学校を出なかったから自分はダメだとか、兄弟に比べて優秀じゃなかったから自分はダメだとか、親に評価してもらえなかったから自分はダメだなど、自分にダメ出しをしてきた過去の経験で作ってしまった自己否定は、現在の自分の現実を見つめなおす事や、現在の行動を変えていくことで引っくり返していく事ができます。
多くの恥や劣等感は過去の経験によるトラウマとリンクしています。
その惨めさや恥の感覚を軽くしてあげる事が出来れば、自分の人生は決して恥や劣等感だけで語られるものではないということがわかるようになっていきます。
それが自分を肯定していくという事なのです。
子供の成績に一喜一憂してしまう問題に潜んでいる幼少期の親との間の悲しみや寂しさ、劣等感をきちんと解決して、あなた自身が自分を正当に評価し受け入れることが出来るようになれば、この問題はちゃんと解決していく事が出来るようになります。
ちなみに私もこの問題は長く抱えていましたが、ちゃんと解決することができました。だからあなたも大丈夫です。いつでも安心してご相談下さい。