【心理】自己否定の正体とその解決方法とは

自己否定ってそもそも何?

セラピーに来られる方の問題は、自分のことをダメだと思っていたり、どこか自分には欠けている所があると感じていたり、人が怖くて近づけないなど表層に現れる問題は様々ですが、根本を扱っていくと結局自己否定の問題に行きつくことがほとんどです。

では改めて、自己否定の正体って何でしょうか。
今日は自己否定とその正体、そして解決方法についてお話してゆきます。

wikiさんで自己否定について調べるとこんな風に説明されています。

自己否定(じこひてい)とは、自分自身を否定すること、自己がそれまでの自己であることをやめること[1]。また、自己否定(英:self-denial)とは、人間の欲望や力そのものの否定であり、自己や感情を鍛えコントロールする自制であり、他者や神のための自己犠牲的な行動として表れる

wikipedia

文字通り、自分で自分を否定する事、そして自分である事をやめる、欲求や力そのものを自ら否定する事という意味であることがわかります。

では、この自己否定の問題は現実的にはどんなパターンで現れることが多いのか、大きく2つに分けて今日は説明してみたいと思います。

自己否定の問題パターン

①自分に自信がない=人の下に潜る

ひとつめは自分に自信がないから人の下に潜る、責任を取る場面や決断しないといけない場面を避けるタイプです。リーダーの下に入って、その人の指導や支配の下にいる事で安全を得ているタイプですね。

私がセッションしてきた経験では、次女や次男など兄弟の中で下の子にこのタイプが多いように感じます。あるいは、親が非常に支配的で自己愛で、子供の自由をまったく許さなかったというケースも多いです。

こうした人達にとって怖い事は決めること、責任を持つことです。

自分で決める事は否定されたり、叱られたりする。特に次女や次男さんでこれをもっている人の場合、長男や長女が反抗的で親と戦っている姿を見てきたという人も多いです。親に意思を出すことや自分で決めた事を主張すると殴られたり、否定されたり、拒絶されたりするという図をずっと見てきたために、防御策として自分を殺してきたという人たちです。

自分を殺して何も決めない事が最大の安全であり、人から受け入れてもらえる方法になっているので、こうした背景を持っている人達はなかなか自分の意思を出せません。そして、決めずに自分を出さない事で人の言いなりになり、支配を受け入れて子供の立ち位置でいることで居場所をまもるという手段を取るようになります。

②失敗が許されない=失敗が恐怖

2つ目のパターンはこれは長男長女に多いように感じますが、失敗することや出来ないと言って逃げることが許されないと感じているタイプです。

私がやるしかない、どうせ自分がやる事になる、やらないなんて言えないなど、目の前の問題を避ける選択を許されない感覚をもっています。でも自分が選ぶ事や決める事に確信があるわけではないので、常に不安と隣り合わせの感覚のなかで、やるしかないと体にドライバーをかけて頑張るタイプです。

これはなぜ、長男長女に多いかというと、長男長女は必然的に子供時代は短くなります。甘えたいし助けて欲しい年代に下に兄弟が生まれる事で、十分に甘えや必要な助けを得られずに「もうお姉ちゃんなんだから出来るでしょ!!」と手を払いのけられる感覚で育っているからです。

こういう人にとっては文字通り、ダメな子になる事=失敗が恐怖です。

だから常に出来る自分でいつづけようと頑張っているので、人に甘える事や頼る事が苦手だったり、弱音を見せることが怖かったり、失敗やミスをする事に過剰な恐怖を感じます。それは、ダメな子のレッテルを感じた瞬間に、親に拒絶された感覚を思い出すからです。

自己否定の問題の本質とは

今回は大きく二つパターンでお話しましたが如何でしょうか。自己否定の問題はほかにも様々なパターンがありますが、改めて自己否定の問題の本質とは何か?ということですが、それは自分の価値を決める基準を他人に委ねているというところにあると私は考えています。

  • 人にどう思われるか
  • 人に嫌われないためにはどうしたらいいか
  • 何をしたら受け入れてもらえるか
  • どうしたら可愛がってもらえるか

無意識に人の目にあわせてしまう生き方が、自己否定や自己不信の原因になっているのです。人に期待された自分を演じているから、自分を信じられないし自分を好きにもなれないのです。

>>自己否定の正体とは

自己否定を解決するとは

自己否定の問題の解決とは、自分を生きる事。自分の価値や存在をまず自分で受け入れること。そうすることで人生の主体を自分に戻すことです。それは、自分勝手なことをするとか好きなことを仕事にするとかいう意味ではありません。

本当に自分がしたいこと
本当に自分が好きなこと

世間や親や周りをみて決めた何かではなく、本当の自分の中から出てきた自分の本音を感じて大切にして生きる事こそ、本当の幸せに生きることであり、自分を主体に生きるという事です。

例えそれがどんなに地味な選択でも。キラキラとは程遠い小さな幸せだったとしても。あなたの心が本当に欲しいと思うものを、あなたが一番大事に出来る事以上に幸せなことはないと思っています。

先日もあるセッションをさせて頂いたクライアントさんから頂いた感想を見て、その思いを改めて確信しました。

自信が無いから出てきてた“こうしたい“を分からなくしていた事に気付きました。

昨日家に帰ってから私はどうしたい、どうなりたいって聞いたら

今の家族との時間を大事にしたいって出てきました。

自分の感覚を信じれるようになれて本当に本当に嬉しいです。

ありがとうございました!

この方はセッションの中でどうしても、「私はどうなりたいか?」がわからない方でしたが、セラピーで大きなトラウマを扱ったあと、自然に自分の中から「どうなりたい?」が出てきたそうです。

私も非常に力を入れてしたセッションでしたので、頂いた感想を見た時には涙が出ました。。

自分を生きる=自分の本音を大事にして生きる事

あなたはどうでしょうか?

自分の本当にしたいこと、本当の気持ち感じて信じられていますか?
自分の本当の気持ちを大事に出来ていますか?

いつも無意識に人の期待に応える自分や、人に評価される自分や、出来る自分、人に愛してもらえる自分を演じていませんか?

自分を偽って生きていると感じていませんか?

もしも、あなたの中にこの感覚があるなら、あなたは幼少期に自分の本音を大事に生きる事を禁止されてきたのかもしれません。

自由にすると怒られたり、わがままだと言われたり、自分のことよりも親や家族の事を考えて生きろと言われてきたり、こうした経験があると人は自分の人生を生きる事は難しくなります。

なぜなら、文字通り自分を生きる事を禁じられているからです。

この禁止令を解くためには、自分を生きる事の恐怖をきちんと軽くしてあげる必要があります。

私が私の人生を生きる事は、人に迷惑をかけることではないし、誰かを孤独にしたり傷つけたりすることではないと自分自身の心の底から腑に落としてあげることが大事なんです。

こうしたお話も来月のセミナーではさせて頂こうと思っておりますので、ぜひ良かったらお話を聞きに来てくださいね。セミナー参加者さまには初回セッションの割引サービスもご用意しております。ぜひお越しくださいね。

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